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小六のB級A画館 by569.exblog.jp

ジュリアス・シーズー・小六です。ほぼネタばれ有り、ややB級寄りだから、ご注意を。ここでは気に入っている映画&海外ドラマを紹介してます。画像・イラストの無断持ち出しは禁止でございまする。


by by569

マシニスト 「THE MACHINIST」

■マシニスト 「THE MACHINIST」 2004年・スペイン/米
マシニスト

■監督 ブラッド・アンダーソン
■製作 フリオ・フェルナンデス
■脚本 スコット・コーサー
■音楽 ロケ・バニョス

■キャスト
クリスチャン・ベイル (トレヴァー・レズニック)
ジェニファー・ジェーソン・リー (スティーヴィー)
アイタナ・サンチェス=ギヨン (マリア)
ジョン・サリアン (アイヴァン)
マイケル・アイアンサイド (ミラー)


<あらすじ>
とある工場で働くトレヴァー。
ここ1年、不眠症のために極度に痩せ細り、周囲からは心配される日々を送っていた。
ある日、冷蔵庫に貼ってあるメモ用紙に、自分では記憶のない記号が書かれているのを発見する。



何と言うことでしょう。
クリスチャン・ベイルの痩せ方は異常です。
いくら役作りとはいえ、ここまで細くなってしまうと、体調悪いよね、きっと。

一番初めにクリスチャン・ベイルを知ったのは、『リベリオン』(2002)。
その後、映画試写会で『バットマンビギンズ』(2005)を経て、そして今回ビデオで『マシニスト』だったものですから、(細身→がっちりムキムキ→病的ガリガリ)の順で観てしまい、この人、絶対ヤバイと感じました。

だって、どの映画もCG無しって言ってましたから。

…が、撮影順は、『リベリオン』→『マシニスト』→『バットマンビギンズ』なんですねー
う~ん、これでも『マシニスト』から『バットマン』までは1年しかないじゃない!
一体どうやったの?

ただ、『マシニスト』と『バットマン』の間に『ニューワールド』を撮影していたようで(ちょっと過密スケジュール過ぎ?)、『ニューワールド』を観た時、確かに「只今筋力トレーニング中」の途中経過を見た!って感じでした。

外人さんって、ほっそりしている様でも身長は高いし筋肉ついてるから、『リベリオン』の時に80キロだとして、そこから30キロ減量したと言っていたので『マシニスト』の時は50キロ。
…で、『バットマン』はどう見てもムキムキマンですので、平気で100キロはありそうよ。
でも1年で50キロ増量って可能?
とにかく信じられません…

突然話は飛びますが、脚本はスコット・コーサー。
彼の作品は、『テキサス・チェーンソー』(2003)、『悪魔の棲む家』(2005)などあります。
どれも、わたくしが好きな作品でございます。


<ここからネタ喋ってますよ>

最初のシーンから衝撃的なんです。
トレヴァーが、誰かの死体を絨毯に包み、やっとの事で運び出し、海に投げ入れようとする時に遠くから誰かが歩いて来て、「ヤバイ」早く何とかしろ~状態で、絨毯を海に投げると絨毯が滑らず、死体だけ転がる…

ぎゃーこの先どうなっちゃうの!?と思っていると、次のシーンでは、何事もなかったかのように普通に生活が始まるんですよね~
お~い、今の死体はどうなったのだ?
遠くから歩いて来た誰かも殺しちゃったの?
どうなの~?
と言う疑問も置いてきぼり。

また、所々に登場する、赤のポンティアック、ニコラス少年とその母、ルート666、遊園地のアトラクションなどのアイテムが、最後には全て繋がっていきます。

映画の中に何度となく「左右どっち?」のシーンが出て来ますよね。
どちらかは天国、もう一方は地獄。
その選択を間違ったら、一気に転落と言う事なのかな。
人生日々選択。

たった一つの選択を誤って、その誤りがあまりに自分の許容範囲を超えたものだと、精神に異常をきたし、その事実に蓋をして葬り去る。
人間の脳は上手く出来ています。

トレヴァーの事も、健康な第三者から見ると、ただ精神を病んでいる青年としか映らないかも知れないでしょうが、彼の立場で考えると、本当に目の前にはアイヴァンと言う不気味な男が存在している訳で、「一体自分はどうしてしまったのか」と、不安と恐怖の闇の中を彷徨っていると思います。

事実がよみがえった瞬間に、彼はこの恐怖から開放されるのでしょうか。
ラストはあまりに悲しすぎます。

あぁ、なんか、心身ともに落ち込みましたが、とても印象的な作品でした。
是非おすすめします。
by by569 | 2006-08-20 21:42 | マ行