かもめ食堂
■かもめ食堂 2005年・日
■監督 荻上直子
■原作 群ようこ
■脚本 荻上直子
■音楽 近藤達郎
■キャスト
小林聡美 (サチエ)
片桐はいり (ミドリ)
もたいまさこ (マサコ)
ヤルッコ・ニエミ (トンミ・ヒルトネン/豚身昼斗念)
<あらすじ>
単身でヘルシンキに食堂を開店させたサチエだったが、いつも開店休業状態。
ある日、一人の日本ツウの青年が来店し、「ガッチャマン」の歌詞を教えて欲しいと言われ…
基本的にわたくしの観る映画のジャンルではないのですが、何となく観始まり、次第に引き込まれてしまいました。
穏やかな風が吹いてきましたよ。
思った以上に面白かったんですね~
是非、オススメします。
監督は、『バーバー吉野』(2003)の荻上直子。
(WOWOWにて鑑賞)
<ここからネタバレしてます>
なんか、とってもいい映画だった。
心地よいテンポです。
冒頭、サチエが、猫が死んだ時の悲しみを語っていましたが、あの心境って妙に判る…
彼女は、誰をも受け入れる優しさや寛大さを持っているようでいて、実はすでに諦めの境地に居る、そんな気がしました。
期待していない、相手に求めない…と言っても、そんな悲惨な感じもしません。
だからこそ外に向かって欲求をぶつける事も無く、来るもの拒まず、去るもの追わず、肩の力は常に入っていない、リラックスした状態。
彼女は、独りで立っていられる人ですね。
言葉を変えれば、すでに悟りを開ききった人と言いましょうか。
これって、対人に与えるイメージとしては、受け取る側が良しとするかどうかによりますが、本人は、至って穏やかで流れるように生きていると思います。
人間として幸せな形ではないかと。
なかなかこの世界観を自分のものにする事は出来ませんよ。
まだ修行が足りないわたくしです。
この映画を観てから、コーヒーを淹れる時に必ず、「コピルアック」と心の中で呟きます。
コピルアックを飲んでいる訳じゃないのにね~
コピルアックって、ジャコウネコの糞から作られる豆ですよね?
そんなに美味しいんだぁ
飲んでみたい!